会場全体を満たすやすらぎの宇宙
心が洗われるような美しい「楽園」の風景で人々を魅了する三好和義氏。このたび和光ホールでは4年ぶりとなる写真展「極楽園」が開催される。被写体となったのは、京都・奈良をはじめ各地の寺院から三好氏が選んだ約30躯の仏像。比較的よく知られる如来像から年に数回しか公開されない貴重な仏像まで、多種多彩な仏像が一堂に会することになる。
中学生時代から仏像に惹かれていたという三好氏。「仏殿の荘厳な雰囲気が好きでした。遠い場所、遠い昔につながっているような感覚に魅力を感じたのかもしれません」。こうした経験から今回の撮影では、重厚で荘厳な空気感の表現にこだわった。また、クローズアップの写真では超望遠レンズを使用し、肉眼では見づらい部分も目の前で見ているような迫力で捉えている。写真は等身大の阿波和紙にプリント。見上げるほど大きな仏像も、わずか十数センチの仏像もすべて同じサイズとなる点が興味深い。これらの巨大な作品群は立体的に並べて展示される。この斬新な発想には、東寺の立体曼荼羅のように、無限の広がりを持つ宇宙のような世界観を目指すという壮大な構想が根底にある。鑑賞者は背丈に近い36点の仏像のパネルに囲まれ、その間を巡っていく。
「来場される方の気持ちが癒される空間にしたいと思います。仏像は本来そういうものですからね」。三好氏が表現する仏の宇宙が広がる会場は、まさに心やすらぐ立体曼荼羅となる。なお、今回の三好氏の出品作を収めた写真集も、写真展に合わせて日経BP社より出版されるとのことだ。
◆会期中、14時と16時から、三好和義氏によるギャラリートークおよびサイン会を予定しております。
|
国宝 阿弥陀如来坐像(法界寺) |
|---|---|
![]() | 国宝 兜跋(とばつ)毘沙門天(東寺) |
三好和義(みよし・かずよし)
| 1958年 | 徳島県に生まれる |
| 13歳の時、沖縄を訪ねて以来、タヒチ、モルディブ、南極からチベットまで世界各地で「楽園」をテーマに撮影を続けている | |
| 1985年 | 写真集『RAKUEN』で木村伊兵衛賞を当時最年少で受賞。作品はアメリカのジョージ・イーストマンハウスに永久保存 |
| 1995年 | タヒチ政府特別賞 |
| 1999年 | (独)国際交流基金が作品『日本の世界遺産』を順次買い上げ、現在も世界各国で巡回展 |
| 2000・03・05年 | 和光ホールにて個展、03年に展示した作品『四国八十八ヶ所』が04年藤本四八写真文化賞。その作品は切手にもなって発行されている |























