展覧会のご案内

鈴田滋人染色展 ―木版摺更紗「型の美」を求めて―

会期
2009年11月19日(木) ~ 2009年12月8日(火)
休業日
11月22日(日)、23日(月)休業

10:30~18:00(12月1日(火)~7日(月)は10:30~19:00)(最終日12月8日(火)は17:00まで)

セイコーハウス銀座 6階
セイコーハウス銀座ホール

線と面─空間から生まれる無限の可能性を求めて

 2008年「木版摺更紗」の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された染色作家・鈴田滋人氏は、現代的な感性と優れた構成力によって創造性に富んだ独自の世界を確立した。

 美術大学を卒業後、鈴田氏は日本画家を目指していたが、幻ともいわれた鍋島更紗の復元に心血を注いだ父・照次氏の意志を継ぎ、「現代の鍋島更紗を作りたい」との思いを秘めて創作活動を開始。木版摺更紗とは木版と型紙の併用を特徴とする。木材を彫って模様の輪郭となる墨用の地型木版と色用の上型木版を作り、さらに色摺りのための型紙を、色の数だけ彫るという根気を要する染色技法だ。特に版打ちはやり直しもズレも許されず、集中力を持続させながら一枚の着物につき2000~3000回も正確に版を押す作業が繰り返される。

 植物を題材にすることの多い鈴田氏は、対象とじっくり向き合って全体から部分を見つめ、さらに部分を展開させて図案全体を構成していくという。 「対象に出合った時の感動を見る人にも伝えたい。 そのためには常に自分の感覚を新鮮な状態に保つことが重要」と。型という制約の中で、木版による線の面白さ、版の重なりや空間によって生まれる無限の可能性を追い求めて創作に取り組んでいる。

 7年ぶり2回目となる今回の個展によせて「この7年間の一つひとつの積み重ねをご覧いただきたい」と鈴田氏。枝垂れ桜の花を重ねることで見えてくる形の美しさを表現した「糸桜」、黄色の花をつける未央柳(びようやなぎ)の花の記憶を染めた「残映」はじめ、着物15点、帯25点、袱紗、染額など60余点を出品。意欲的な作品が会場を彩る。

◆会期中、会場にて鈴田滋人氏による作品解説を予定しております。
 11月26日(木)、12月3日(木) 各日ともに14時~

鈴田滋人(すずた・しげと)

1954年
佐賀県鹿島市に生まれる
1979年
武蔵野美術大学日本画学科卒業
1982年
日本伝統工芸展初入選(以後連続入選)
1985年
日本工芸会正会員となる
1994年
東京国立近代美術館工芸館にて「現代の型染」に出品
1996年
日本伝統工芸展 日本工芸会奨励賞受賞、同作品文化庁買上げ
1998年
MOA岡田茂吉賞 優秀賞受賞
日本伝統工芸展 NHK会長賞受賞、同作品文化庁買上げ
1999年
パリにて日本の工芸「今」100選展に出品
2002年
和光ホールにて個展
2003年
伝統文化ポーラ賞 優秀賞受賞
2007年
大英博物館にて日本伝統工芸展50周年記念展「わざの美」に出品
2008年
「木版摺更紗」の重要無形文化財保持者に認定される
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