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展覧会のご案内

春を彩る 創作ひなの会

2010年1月28日(木) ~ 2月6日(土) 1月31日(日)休業 10:30~18:00(最終日は17:00まで)
和光並木ホール

ひなの面差しにすこやかな成長を願う

 女児の幸福を願う細やかな愛情と、春を迎える喜び。両方の幸に彩られるひな祭りは、日本人の心に温かな灯をともし続けてきた伝統行事だ。心躍るその日に先がけ、和光で催される「春を彩る 創作ひなの会」は、季節を呼ぶ恒例の催しとして毎年好評を博している。今回は、現在活躍中の創作人形作家による作品を中心に、ひな祭りにちなんだ金工、ガラス、絵画作品など合わせて約80点が出品される。

 和紙の衣裳に『和漢朗詠集』から採られた文字を散らすなど、古典的なモチーフと子どもの愛らしさが融合するのは春木均夫氏の「雛」だ。木芯に桐塑で肉付けし、草木染めで仕上げた和紙を貼っていく手法を用いている。材料の和紙は、春木氏が特にこだわりをもって選んだ素材だ。「咲き始めた花と若草のイメージで衣裳を決めました。幾度もの染めに耐える和紙は、手すきによる上質のものでなければなりません」と語る。

 風情ある衣裳の柄と、すっきりと意志を感じさせる表情が目を引く「小梅雛」は、江戸雛を現代に継承する塚田 進氏の作品。桐塑胡粉布木目込(とうそごふんぬのきめこみ)の技法を使い、年月を経た古代布が用いられている。「見ることで心がやすらぐ人形を心がけています。華やかさの中にある品性を感じていただきたい。大人の方を永く引きつける魅力をもたせるように作りました」と、作品への想いを語っていただいた。

 また、水彩の明るい筆致で「桃の花の下で」を描いたのは緒方洪章氏。福々しい雛の上に咲きかかる桃も豊かにふくらみ、人形を中心にしたおだやかな世界が表現されている。緒方氏によると「浅草・仲見世の江戸小物の店でもとめた人形を描いた」とのこと。「作り手が自己主張をしすぎていない控えめな美しさを感じ、それを絵にするため、 作った方と同じように心を込めて制作しました」とメッセージが寄せられている。繊細なタッチから緒方氏の真心が伝わってくるようだ。

 ひな人形の魅力的な表情は、出合った人の心を捕らえて離さないことがある。さまざまな分野で活躍する作家たちが「ひな祭り」という古式ゆかしいテーマに取り組むとき、それぞれの内面に潜む優しい想いは、選び抜かれた素材や丁寧な作りに現れるのだろう。今年も和光並木ホールで創意を凝らした作品との出合いが待っている。

 

 春木均夫 作 「雛」 春木均夫 作 「雛」
 塚田 進 作 「小梅雛」 塚田 進 作 「小梅雛」
緒方洪章 作 「桃の花の下で」 緒方洪章 作 「桃の花の下で」

出品者(50音順・敬称略)

人形
青野 洋 阿部萌生 阿部和唐 雨宮弘子 荒井慶子 池田幸子
石田珖子 伊東建一 伊藤三枝 井上春子 岩瀬なほみ 岩田典子
岩田宏子 内田 陽 荏開津康子 大川光子 大中祐子 大野玲子
亀田裕延 河合幸子 河井秀子 小谷ハルノ 小松原雅子 紺谷 力
佐藤 和 篠原杉子 下平胡徒 新家君江 髙﨑麻美 髙橋みき
玉置光子 塚田 進 塚田真弘 角田智子 中村信喬 野上俊治
春木均夫 平井美智子 福井道子 福岡正子 藤嶋叡子 部谷きよみ
細山ひろ子 前田金彌 前田 豊 松井美智 松崎幸一光 御子柴明實
水田民子 村岡 茂 村岡史彦 山越けい子

絵画
緒方洪章 堀川理万子 村上 豊
漆芸
角井圭子 服部峻昇
金工
河野三秋 西山邦彦
陶芸
佐藤 亮 滝口和男
ガラス
石田知史 石田征希藤平三穂
染色
上原利丸

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