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展覧会のご案内

東京国立近代美術館工芸館名品展 ―四季の花を愛でる―

2010年8月26日(木) ~ 9月11日(土) 8月29日(日)、9月5日(日)休業 10:30~18:00(最終日は17:00まで)
和光ホール 本館6階

技と心が息づく、近代工芸の精華

 人の心を和ませ、華やいだ気分にさせてくれる花。日本には古くから季節の象徴として、器や着物など身の周りのものに花を写し取り、自分たちの暮らしを彩ってきたという文化、伝統がある。
 秋涼の季節を迎えた和光ホールでは、四季折々の花をテーマとした工芸の名作、約80点が集う名品展が開催される。陶磁、ガラス、漆工、金工、木・竹工、染織、人形、グラフィックデザインなど、総数2900点を超える東京国立近代美術館工芸館の収蔵品の中から、どのような“精華”が見られるのか、興味は尽きない。
 同館工芸課長の唐澤昌宏氏は、「花という身近なテーマを通して、日本の工芸とはどのようなものなのかを感じ取っていただく機会となれば」と意図を語る。実用と芸術の間に絶妙のバランスで存在する日本の工芸は、世界に類を見ない存在である。その歴史的背景や技術・技法は、知れば知るほど味わい深い。だがまずは、形や色や模様など、見た目の美しさから気軽に工芸に親しんでもらおうというものだ。
 右袖から左裾へ流れる菊の花弁に包まれるような秋の訪問着。薄墨色の背景に淡紅色の花が映える磁器の鉢。卵殻を貼り込んで夕顔を幻想的に描いた漆塗りの書類箱。椿の絵柄があでやかに浮かび上がるガラス器。いずれの作品も、高度な技術と研ぎ澄まされた感性のもと、日本ならではの美が見事に導き出されている。
 「春・夏・秋・冬の4コーナーに展示を分けています。それぞれに季節感を楽しんでいただけるのではないでしょうか」と唐澤氏。制作年代は戦後から今世紀初頭まで。存在感のあるオブジェや壁面作品から、人形、器、装身具にいたるまで、大きさもジャンルも多岐にわたる。これらのバラエティーに富んだ作品に表現された“花々の競演”を、心ゆくまでご堪能いただきたい。

◆会期中、会場にて東京国立近代美術館 工芸課主任研究員によるギャラリートークを行います。
 8月28日(土)(木田拓也氏)、9月4日(土)(諸山正則氏)・8日(水)(北村仁美さん) 各日いずれも14時~

森口華弘 作 「訪問着 薫秋」 1964年森口華弘 作 「訪問着 薫秋」 1964年
十三代今泉今右衛門 作「色鍋島薄墨石竹文鉢」1982年 径45×高さ12.4cm十三代今泉今右衛門 作「色鍋島薄墨石竹文鉢」1982年 径45×高さ12.4cm
寺井直次 作 「夕顔書類箱」1957年 20.9×35×高さ24.5cm寺井直次 作 「夕顔書類箱」1957年 20.9×35×高さ24.5cm
青野武市 作「金赤被椿文蓋物」1993年 径23×高さ15.5cm青野武市 作「金赤被椿文蓋物」1993年 径23×高さ15.5cm

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