閉じる

展覧会のご案内 / 和光ホール

開催中の展覧会

山本容子 ポートレート展-本棚の仲間たち-

2019年4月25日(木)

~

2019年5月6日(月)

 

閉じる

お問い合わせ

お問い合わせ受付時間:
10:30~19:00

休業日:
年末年始などの休業日は随時ホームページにてご案内いたします。

お品・サービスに関するお問い合わせ

オンラインストアに関するお問い合わせ

展覧会のご案内 / 和光ホール

工芸・Kôgeiの創造-人間国宝展-

  • 2019年4月5日(金) ~ 2019年4月21日(日)
  • 最終日は17:00まで

日本の「工芸」には、作家の工芸と職人の工芸があり、作品としての工芸と製品としての工芸がある。言葉を換えれば、工芸には作家がつくり出した「作品」と、職人がつくり出した「製品」があるということである。日本の工芸はこれらの両立で成り立ち、独自の発展を遂げてきた。その背景には、つくり手が素材や技法としっかり向き合い、それらに根ざした制作の姿勢がある。つくり手が素材を選ぶということは、陶芸ならば土、金工ならば金属というように、作品や製品をつくり出す前から決まっており、作品や製品のイメージやアイディアを考える時には、すでに素材が存在しているということである。要するに、とくに日本の工芸では、つくり手が扱う素材は、イメージやアイディアを形にするさまざまな素材の中の一つではなく、作品や製品を生み出すための唯一無二の存在として扱われているのである。
ところが、今日の美術界を眺めてみると、素材という確かな物質から離れたところで表現活動が行われ、物質性が希薄になっているような気がする。近年、日本の工芸が欧米を中心に注目を集めて大きく取り上げられる背景には、素材が導く形や質感など、物質としての存在が、しっかりと表現の中に盛り込まれていることがあげられよう。確固たる素材から生み出された作品そのもので存在価値を問う日本の工芸は、物に潜む本質を探究しているともいえる。
本展の出品作家は、日本の工芸の中でも「伝統工芸」という一つの特徴ある分野で活動する担い手の最たる方々である。伝統工芸は、単に古い物を受け継いだ伝承ではなく、それには、精神的にも、作品的にも、つくり手なりに何かをプラスする創作性や創造性、さらには革新性が大きく含まれており、生み出される作品には新しく独自性を盛り込みたいという作家の想いが強く映し出されている。 現在 いま はグローバルな時代である。まさに「旬」の作品を観ることによって、日本の文化としての伝統工芸の存在意義をあらためて感じることになるのである。  文:唐澤昌弘(東京国立近代美術館工芸課長)

ギャラリートーク
出品作家によるギャラリートークを予定しております(各日 14:00~)。
4月6日(土)小宮康正さん(染織)
7日(日)中川 衛さん(金工)
13日(土)𠮷田美統さん(陶芸)
14日(日)藤沼 昇さん(木竹工)
20日(土)小森邦衞さん(漆芸)

陶芸・伊藤赤水「無名異練上花紋香爐」

陶芸・ 伊藤赤水 いとうせきすい
無名異練上花紋香爐 むみょういねりあげはなもんこうろ
(陶土、10×10×高さ14㎝)
「酸化第二鉄を多く含む佐渡の赤土をベースに、異なる土を混ぜ合わせて、さまざまな色調の土をつくり、それらを練り込んで花紋を表現しています。ふるさとの佐渡にこだわり、粛々と制作しました」。

染織・ 鈴田滋人 木版摺更紗卓布「花逍遥」

染織・ 鈴田滋人 すずたしげと
木版摺更紗卓布「花逍遥」 もくはんずりさらさたくふ「はなしょうよう」
(紬、98×31cm)
「毎年のことでありながら桜の花が咲き誇る情景にあらためて春の光を感じ、スケッチをします。自然のリズムに型を使った繰り返しが重なり、映える花のイメージを視線の枠に込めてみました」。

漆芸・ 山岸一男 「沈黒宝相華合子」

漆芸・ 山岸一男 やまぎしかずお
沈黒宝相華合子 りんこくほうそうげごうず
(欅、漆、金粉、径15.3×高さ7.5㎝)
「数年前に薬師寺の奉納式に出席した折、美しい花が盛られた華籠を見ました。その時の思いを合子に表現しました。金地の面に沈金刀で宝相華を彫り、摺漆をして沈黒とします。漆の面と異なり、彫りの工程が難しく、制作中は常に緊張感がありました。その分、完成した後の充足感も一入でした」。

金工・ 玉川宣夫「木目金花瓶」

金工・ 玉川宣夫 たまがわのりお
木目金花瓶 もくめがねかへい
(銀、銅、赤銅、径18×高さ16.5cm)
「銀、銅、赤銅といった異なる複数の金属を重ねてひとかたまりの 地金 じがね とし、これを叩いて伸ばして成形し、彫ったり研磨することにより異なる金属の色の層を表面に現す木目金の技法を用いています。雪の降った薄ら白い山道を歩きながら、命あるものが落ち葉や雪に埋もれながらも暖かな春を待ちわびる姿をイメージして制作しました」。

木竹工・ 藤沼 昇 網代編盛籃「幸輝」

木竹工・ 藤沼 昇 ふじぬま のぼる
網代編盛籃「幸輝」 あじろあみもりかご「こうき」
(真竹、40×40×高さ14cm)
「竹は素材としてシンプルなので、作り手の感性が作品にしっかりと表れます。この作品は網代編の技法を用いて制作しました。盛籃ですが、 高杯 たかつき の高台にすることによって、高貴な雰囲気を醸し出せるように演出してみました」。

人形・ 林 駒夫 木芯桐塑和紙貼装「菊慈童」

人形・ 林 駒夫 はやし こまお
木芯桐塑和紙貼装「菊慈童」 もくしんとうそわしばりそう「きくじどう」
(木芯桐塑和紙貼装、11×14×高さ27㎝)
桐塑 とうそ という桐の木の粉に、のりを混ぜて粘土状にしたものを桐の木の芯につけて形をつくっていきます。お人形の表面は和紙を貼り、格調高く仕上げました。菊の葉より滴る露、それは不老不死の薬酒。700歳を保ち王の枕を捧げた慈童。長寿の倖せを込めて」。

出品作家一覧(敬称略・分野別五十音順)

陶芸伊勢﨑 淳(いせざき・じゅん) 備前焼
伊藤赤水(いとう・せきすい) 無名異焼
井上萬二(いのうえ・まんじ) 白磁
今泉今右衛門(いまいずみ・いまえもん) 色絵磁器
加藤孝造(かとう・こうぞう) 瀬戸黒
鈴木 藏(すずき・おさむ) 志野
原 清(はら・きよし) 鉄釉陶器
福島善三(ふくしま・ぜんぞう) 小石原焼
前田昭博(まえた・あきひろ) 白磁
𠮷田美統(よした・みのり) 釉裏金彩

染織小宮康正(こみや・やすまさ) 江戸小紋
佐々木苑子(ささき・そのこ) 紬織
志村ふくみ(しむら・ふくみ) 紬織
鈴田滋人(すずた・しげと) 木版摺更紗
平良敏子(たいら・としこ) 芭蕉布
土屋順紀(つちや・よしのり) 紋紗
福田喜重(ふくだ・きじゅう) 刺繍
村上良子(むらかみ・りょうこ) 紬織

漆芸太田 儔(おおた・ひとし) 蒟醤(きんま)
大西 勲(おおにし・いさお) 髹漆
北村昭斎(きたむら・しょうさい) 螺鈿
小森邦衞(こもり・くにえ) 髹漆
中野孝一(なかの・こういち) 蒔絵
前 史雄(まえ・ふみお) 沈金
増村紀一郎(ますむら・きいちろう) 髹漆
室瀬和美(むろせ・かずみ) 蒔絵
山岸一男(やまぎし・かずお) 沈金
山下義人(やました・よしと) 蒟醬

金工魚住為楽(うおずみ・いらく) 銅鑼
大角幸枝(おおすみ・ゆきえ) 鍛金
奥山峰石(おくやま・ほうせき) 鍛金
玉川宣夫(たまがわ・のりお) 鍛金
中川 衛(なかがわ・まもる) 彫金
山本 晃(やまもと・あきら) 彫金

木竹工勝城蒼鳳(かつしろ・そうほう) 竹工芸
川北良造(かわぎた・りょうぞう) 木工芸
須田賢司(すだ・けんじ) 木工芸
藤沼 昇(ふじぬま・のぼる) 竹工芸
村山 明(むらやま・あきら) 木工芸

人形林 駒夫(はやし・こまお) 桐塑人形

展覧会の一覧に戻る