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漆・三重奏 風と花と光と 松島さくら子・野口洋子・三好かがり

  • 2020年1月11日(土) ~ 2020年1月19日(日)
  • 最終日は17:00まで

かねてより日本人は、四季折々の自然や風景に美を見出し、共感し、森羅万象をさまざまな姿かたちに表現してきました。今回ご紹介する3人の女性漆芸家は、たとえていえば「風」と「花」と「光」でしょうか。
松島さくら子氏は、薄い板状の乾漆パーツを組み合わせ、空間を駆け抜けるかのような動きのある造形で、壁面や身体を装飾していきます。乾漆は、漆と麻布を塗り重ねてかたちを作る技法で、その軽さを生かした大作も可能です。松島氏の作品は、力強いうねりと半立体的な凹凸を持ち、螺鈿や金属粉の輝きも相俟って強烈な存在感を示しています。
野口洋子氏も、一貫して乾漆の手法で制作しています。但し、型となる形に漆と麻布やごく薄い和紙を塗り重ねた後に型から外すという乾漆の最も基本的な方法によって、いわば花そのものの形を器に見立てた作品となっています。近年、特に力を入れている椿のモチーフは、作家にとって生命の輝きや美しさを示す最も身近な存在です。作品は一期一会のような花との出会いを永遠にとどめるものでもあるでしょう。
三好かがり氏は、虹色に輝く貝の裏側の光を生かして、都会の夜景や海景などを表現してきました。今回は、螺鈿の輝きを、花鳥風月や、地平線のある風景としても表現しています。極細の螺鈿の〝線″は、真っ直ぐに伸び、時には弧を描き、また面となり、あるいは光そのものとなって現れます。
漆そのものが持つ艶やかさをはじめ、漆の素材と技法を存分に生かした3人の世界が奏でるハーモニーを楽しんでいただける展覧会です。

本文・作品解説:外舘和子(工芸評論家・多摩美術大学教授)

ギャラリートーク
出品作家と外舘和子さんによるギャラリートークを予定しております。
1月12日(日)14:00~

漆・三重奏 風と花と光と 松島さくら子・野口洋子・三好かがり

松島さくら子
「inherent elements II」

(135×78×厚み8㎝)
(技法:乾漆、螺鈿 素材:漆、麻布、貝、竹、錫粉、金粉)

ジグザグの帯と、蛇行する帯が、恰も空の彼方から現れ、競うように空間を駆け抜けていきます。円環を形成する竹は、どこか月のようにも見えます。

漆・三重奏 風と花と光と 松島さくら子・野口洋子・三好かがり

野口洋子
「乾漆椿花の器」

(技法:乾漆、箔絵 素材:漆、麻布、和紙、白金箔、金箔)
(上から時計回りに)
百合絞り 径7.2×高さ10㎝
孔雀椿  径8.4×高さ8.3㎝
肥後日本錦 9×12.5×高さ2.8㎝
秋一番 径6×高さ5.2㎝
蝦夷錦  径8×高さ5.2㎝

開きかけの蕾のような花、冬の日差しを精一杯受け止めようとするかのように広がりを示す花…。薄く繊細な花弁は穏やかな光に包まれています。

漆・三重奏 風と花と光と 松島さくら子・野口洋子・三好かがり

三好かがり
「彩切貝 雪時雨の小箱」いろきりがい ゆきしぐれ

(9.6×9.6×高さ10㎝)
(技法:彩切貝〈螺鈿〉 素材:漆、白蝶貝、夜光貝、鮑貝、朴)
キューブ状の箱の向かい合う側面には、螺鈿の雪が舞い、また螺鈿の細い線の集積が、斜に走る光となって、冬景色を抽象的に表現しています。

松島さくら子

1965年 東京都に生まれる
1991年 東京藝術大学大学院美術研究科漆芸専攻修了
1992年 以降都内にて個展開催10回
2006年 「ジュエリーの今:変貌のオブジェ展」東京国立近代美術館工芸館(東京)
2012年 「漆・うるわしの饗宴展 ~世界の女性作家による漆表現の現在」(東京、京都、福島)
2016年 「革新の工芸“伝統と前衛”、そして現代」東京国立近代美術館工芸館(東京)
2017年 「Hard Bodies: Contemporary Japanese Lacquer Sculpture」ミネアポリス美術館(米国)
2018年 「工芸の教科書」栃木県立美術館(栃木)「漆の現在 2018展」(東京)
現在 宇都宮大学教授、日本文化財漆協会常任理事、アジア漆工芸学術支援事業代表

収蔵 ミネアポリス美術館/フィラデルフィア美術館/広島市立大学など

野口洋子

1952年 東京都に生まれる
1976年 東京藝術大学美術学部工芸科卒業、サロン・ド・プランタン賞受賞
1978年 東京藝術大学大学院美術研究科漆芸専攻修了
1993年 以降各地にて個展開催(以後15回)
2006年 第23回 日本伝統漆芸展 東京都教育委員会賞受賞
2007年 「椿の花の展覧会」資生堂アートハウス
2010年 「菊と椿―八千代の祈り」石川県輪島漆芸美術館
2012年 第52回 東日本伝統工芸展 MOA美術館賞受賞
2014年 第61回 日本伝統工芸展 「乾漆椿花組鉢」宮内庁買上げ
2017年 「愛おしいものたち野口裕史・洋子展」(東京/大阪)、 「暮らしの中の伝統工芸」MOA美術館
2018年 「漆の現在 2018展」(東京) 
2019年  個展「野口洋子 乾漆の世界」(東京)  
現在 日本工芸会正会員、日本文化財漆協会理事

三好かがり

1954年 香川県に生まれる
1977年 聖心女子大学哲学科卒 漆芸家佐々木英に師事 
1987年 第4回日本伝統漆芸展日本工芸会賞受賞 以降2回受賞
1995年 第52回東日本伝統工芸展 鑑査委員 以降3回「Japanese Studio Crafts展」Victoria & Albert Museum(ロンドン)
1996年 「現代の美 虹色の漆-現代日本の漆芸展」(ニューヨーク、デンバー)
2000年 「日蘭交流400年記念日本現代漆芸展」(アムステルダム) 
2001年 個展「彩切貝の系譜」本間美術館(酒田市)、その他個展多数
2003年 「まち」歌会初めに寄せて 神宮美術館(伊勢市)
2004年 文化庁新進芸術家海外研修生、V&A美術館客員研究員
2017年 「岡田茂吉賞展」MOA美術館(熱海市)
2018年 「漆の現在 2018展」出品(東京)
2019年 第66回日本伝統工芸展NHK会長賞受賞、「明治の工芸/平成の工芸」近代ギリシャ文化博物館(アテネ)
現在 日本工芸会正会員、日本文化財漆協会理事

収蔵 東京国立近代美術館工芸館、V&A美術館(ロンドン)、本間美術館など

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