展覧会のご案内
第4回 美の魁け
-日展の現代-
- 会期
- 2020年10月24日(土) ~ 2020年11月3日(火)
最終日は17:00まで
セイコーハウス銀座 6階
セイコーハウス銀座ホール
日本の美術界を110年余り牽引してきた「日展」。日展の存在なくして、近代日本美術の発展はなかったと言われるほど、重要な役割を果たしています。
日展は1907年に開催された「文展」(文部省美術展覧会)を礎に、「帝展」、「新文展」、そして「日展」と名称を変更し、日本を代表する多くの優れた芸術家を輩出してきました。毎秋、開催している公募展は日本最大のもので、「日本画」、「洋画」、「彫刻」、「工芸美術」、「書」の5部門において、その技と美を競ってきました。例年、1万を超える応募のなかから厳選された作品が東京の国立新美術館で展示されます。
その展覧会に先立ち、日展を代表する作家たちの作品が一堂に会する「第4回 美の魁け─日展の
これまでと同様、日展顧問、理事、監事からの出品のほか、今回は2019年の日展において大臣賞を受賞された作家の作品も展示され、よりバリエーション豊かなラインアップとなります。
秋のひと時、和光ホールにお立ち寄りいただき、日本美術界の巨匠たちが魂を込めて美を追求した表現に向き合えば、気持ちが落ち着き、心が浄化されることでしょう。
協力:公益社団法人 日展
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日本画 土屋
一
「椿」(29×29.5cm)
鉄斎の「歳寒二友図」という梅と椿を描いた作品があります。寒さに堪え咲く梅と椿は友であるの意のようです。私もいつも魅かれる椿を描きました。
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洋画 根岸右司
「戸隠冬晴」(6号F)
妙高でのスケッチを終え、雪深い峠道を通り戸隠に向かった。山間から坂道を下り、里に出た。振り向くと岩稜を聳 った雪山が肩を組んで見えてきた。2月初旬快晴の午後の日差しに輝いた戸隠連峰に目を奪われ、思わず筆をとる。
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彫刻 中村晋也
「マザー・テレサ(ミゼレーレⅫ)」(16×14×高さ32cm)
魂の救済を追求した「ミゼレーレ」シリーズの12番目となるこの作品は、貧者や病人のために生涯を尽くしたマザー・テレサの偉業を称えて制作した作品です。世界中に広がった新型コロナ禍の終息を祈り、ここに展示します。
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工芸美術(人形) 奥田小由女
「吉祥天児」(ケースサイズ:20×28×高さ44cm)
思いもかけないコロナウイルス禍は、世界中に広まり、悩ましい時節、世の中を明るく、穏やかに、疫病の終息を願い、天児に祈りを託して制作しました。
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工芸美術(陶磁) 武腰敏昭
「無鉛釉 王鳥」(17×26.5×高さ36cm)
白磁のシンプルな三角状の形体に、下弦の月の下、大空を見上げる王鳥のごとく、威厳ある美しい鳥の姿を、無鉛釉薬を使用し、独自の表現をしてみました。
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書 黒田賢一
「早春」(59.5×44cm)
「時は今は春になりぬとみ雪ふる遠き山辺に霞たなびく」中臣 朝臣 武良自
近年はわが国最古の歌集・万葉集より選歌することが多くなりました。季節感がだんだんと薄れゆく現代ではありますが、折々に変化を見せるすばらしい日本の四季を想い、初春の情景を眼前に浮かべながら書作してみました。